米雇用情勢好調、今週の消費者物価指数に注目
-前営業日サマリー
ドル円は132.93円でオープン。東京市場では、ゴトー日の仲値に向けた本邦実需勢の買いに支えられ、133.47円まで上値を広げました。ロンドン市場では、米雇用統計の発表を控えて積極的な売買が手控えられているなか、台湾を巡る地政学リスクが高まると上値が重い展開となりました。NY市場では、米雇用統計の好調な結果や米10年債利回りの上昇により133.23円から134.99円まで一時急騰、その後135.49円まで日通し高値を更新し134.99円で取引を終えました。
-米雇用情勢好調、今週の消費者物価指数に注目-
本日のイベントは、日貿易収支が予定されていますが、その他目立った指標はなく材料に乏しい一日です。
先週5日に発表された米雇用統計では、非農業部門雇用者数が市場予想を大幅に上回る結果となりました。失業率も3.5%に低下と新型コロナ禍前の水準となり、雇用情勢の好調さが示されるとリセッション懸念は後退しました。また多くの産業で労働需要が旺盛なこともあり、平均時給も前月比0.5%増と予想を上回る伸びとなりました。しかし、賃金上昇ペースの加速はインフレ圧力の継続を示唆していることからも、米金融当局は大幅な利上げ姿勢を維持する見通しです。
今週10日には米消費者物価指数の発表が予定されており、次回9月のFOMCにおける利上げ幅を占う上で注目されています。好調な雇用統計の結果に加えて今週の米消費者物価指数がコンセンサスを上回った場合には、3回連続となる0.75%の利上げ観測が高まるかもしれません。パウエルFRB議長は「今後の判断はデータ次第」と発言していることからも目先は、米利上げに対する市場の思惑に注目しながら、取引に臨みたいです。