週前半のドル円値動きは限定的か、今週は米CPIに注目
-前日サマリー-
先週末のドル円は130.20円でスタート、東京市場では米長期金利が2018年11月ぶりに3.10%台に上昇したことが材料視され130.80円まで一時上昇しました。ロンドン市場では、21時半に発表された米雇用統計が、非農業部門雇用者数変化42.8万人増(市場予想:39.1万人増)、失業率3.6%(市場予想:3.5%)、平均時給が前月比+0.3%、前年比+5.5%(市場予想:前月比+0.4%、前年比+5.5%)と無難な結果、ドル円は一時130.16円へ下落後に130.70円へ反発した「行って来い」の動きとなりました。ニューヨーク市場では、オープン直後に130.21円まで一時下落するも堅調に推移して、130.60円で取引を終えました。
-週前半のドル円値動きは限定的か、今週は米CPIに注目-
本日のイベントは、日銀・金融政策決定会合議事要旨、中国貿易収支、メキシコ消費者物価指数が予定され、ロシアが戦勝記念日の祝日となります。
今週は米国の消費者物価指数(CPI)が発表されます。先週の米雇用統計では、雇用者数が予想を上回った一方で、平均時給と失業率は予想に届かず、米国の金融引締め加速を連想させる強烈な材料とは受け止められなかったことで、ドル円は堅調な値動きとなりました。米長期金利は3.12%と、FOMCメンバーから示された中立金利をやや上回る水準となっており、ドルが売られにくい材料として捉えられていると考えられます。今週11日に発表される米消費者物価指数(CPI)については、FRBが足元の高いインフレ率を気にしていることから、マーケットの関心も非常に高いと考えられます。この結果次第では、ドル円に大きな値動きが出てくると考えられ、米消費者物価指数(CPI)発表までは積極的にポジションをとる市場参加者が減ることが考えられるため、週前半はドル円などの値動きは限定的である可能性もあります。週央のビッグイベントに備えるスケジュール感を持ちながら、今週は取引に臨みたいです。