FXレポート

米雇用統計、好結果であればさらなるドル高か

-前日サマリー-
東京市場でのドル円は129.14円でスタート。前営業日でFRBのパウエル議長が、0.75%の利上げには消極的な姿勢を示したことで強まったドル売りがこのタイミングで一巡したことで買い戻しが入り大きく反発し129.52円まで値段を戻しました。ロンドン時間でのドル円は、129.69円と堅調な推移。昨日2.60%割れまで低下した米2年債利回りが2.72%手前まで上げ幅を広げるなど、米金利の上昇がドル円の支えとなり129.76円まで上昇しました。また、同時間帯に英中銀の政策金利の発表があり、市場の予想通り0.75%から1.00%まで政策金利を引き上げたことで、ポンド円が小幅に上昇。しかし、同じタイミングで発表された議事録でBOEが2023年の予測GDPが-0.25%であった旨の見解が示されるとポンド円は162円台から一気に急落し、160円台まで値を落としました。NY時間でのドル円は130.24円とドル高の水準。米10年債利回りが3.05%前後と2018年11月以来約3年半ぶりの高水準を付けるとさらにドル買いが先行し昨日高値の高値130.38円に迫りました。その後も堅調に推移し130.21円で取引を終えました。

-米雇用統計、好結果であればさらなるドル高か?-
 本日のイベントは、豪RBA四半期金融政策報告、英建設業PMI、加失業率、そして米雇用統計が控えており、東京市場はGWで長かった休場から復帰します。市場の注目ポイントは金融引き締めの動向であり、先日のFOMCにて米パウエル議長が次回会合での0.75%の大幅利上げに対して否定的な姿勢を見せたことでドル売りの流れを一時は形成したものの、短期金利市場ではこの0.75%の大幅利上げを再び織り込んでおり、先般のドル売りの流れを打ち消すかのようにドル高の流れとなっています。また、ドル円以外の動きでもドルの強さが堅調でありユーロドルは再び下落をはじめ、1ユーロあたり1.05ドルを割り込み、株式市場ではNYダウが1100ドル超の下落、米10年債利回りは3%台を維持し続けるなど、相場を動意づける重要指標などを考慮しなければ、米ドルがいかに強い状態かがよく分かります。今回の米雇用統計の結果が仮に好結果であった場合、金融引き締めのスピードが速まり米国債の売りを促すことで目先の米長期金利が上昇、新たにドルの買いを促しドル円は上昇することが考えられるため、今夜発表の米雇用統計の結果に注視したいです。

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