FXレポート

米、織り込み済みの0.5%利上げと3%に到達するか米長期金利

-前日のサマリー-
 東京市場のドル円は127.92円でスタート、この日も朝から正午にかけて上昇し、午後には下落する流れとなりました。欧州市場でのドル円は小反発する場面も見られましたが下落の流れは変わらず、前日安値の127.80円つけると米10年債利回りの上昇を背景に再び上昇に転じました。NY市場ではドル高地合いが継続し、ドル円は前日高値の128.70円まで上昇しましたがIMF主催のパネルディスカッションでの要人発言を見極めたいとの思惑からか一時下落、その後は小幅高で推移し128.31円で取引を終えました。

-米、織り込み済みの0.5%利上げと3%に到達するか米長期金利-
 本日のイベントは日3月CPI、英3月小売売上高、欧州各国PMI、米PMI、ラガルドECB総裁の講演、ベイリーBOE総裁の講演が予定されています。昨日のラガルドECB総裁の発言からロシアとウクライナの紛争による影響から欧州経済の見通しは不確実性を孕んでいること、ECBの利上げ時期はデータ次第であると強調したことが再確認できました。本日はすでに2か月近くに及んでいる紛争の影響を受けた景気の先行き指標としての各PMI発表には注目したいです。なお市場予想は基準値の50を上回る水準とされており、55以上の結果が期待されています。
 昨日のパウエルFRB議長の発言から次回のFOMCで0.5%の利上げが議題に上ることが示唆され、米2年債利回りは2018年12月以来の高水準となる2.72%を付けましたがドルを買い支える材料とはなりませんでした。さらに一部の市場関係者での間では短期金利市場においてはFOMC次会合から7月の会合の計3回における0.5%の利上げが既に織り込まれているとの声からもFOMCに関連したヘッドラインからドル高に動意付くことは難しくなってきたかもしれません。そのため目下、米10年債利回りの推移とドル円の値動きが連動していることからも特に長期金利が3%に向けた上昇を見せた場合には十分に推移を注視して、トレンドの変化を見極めながら取引に挑みたいです。

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