NZ、CPIの結果と市場観測 パウエルFRB議長のブラックアウト期間直前の発言に注目
-前日サマリー-
東京市場のドル円は128.91円でスタート。ゴトー日ということもあり実需の買いが先行すると円安に歯止めがかからず約20年ぶりに129円を突破し、前日高値の129.40円まで上昇しました。東京仲値の発表前後から押し戻される展開となり、128円台半ばで推移しました。欧州市場では米10年債利回りの低下と共にドル円は下落し、128円を割り込む場面もありました。NY市場では128円台まで一時的に再浮上する動きも見られましたがその後は127円台後半で推移し、127.83円で取引を終えました。
-NZ、CPIの結果と市場観測 パウエルFRB議長のブラックアウト期間直前の発言に注目-
本日のイベントはNZ1~3月期CPI、米前週分新規失業保険申請件数、米4月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、米景気先行指標総合指数、ベイリーBOE総裁の講演、ラガルドECB総裁の講演、パウエルFRB議長の講演が予定されています。今月13日の金融政策決定会合でNZは4会合連続での利上げに踏み切り、市場予想を上回る0.5%の利上げを決定しました。上半期のCPIは7%に達する見通しをNZ準備銀行が示していることから想定以上の結果が確認されればさらなる利上げ加速の思惑が強まるかもしれません。しかしCPIの市場予想は7.1%と既に見通しを超えた水準であるため材料出尽くしから下げに転ずる可能性も十分秘めています。
昨日のドル円は一日で約2円も下落する展開となり、米10年債利回りが2.97%から2.82%まで大幅に下落したことが要因の一つに挙げられます。本日も米10年債利回りの水準で大きく変動する可能性はありますが、日銀が連続指値オペの実施を既に通知していることからも来週26日までは日米金利差が拡大しやすい地合いであることには変わらないでしょう。また明日予定されているパウエルFRB議長の講演はFOMCのブラックアウト期間に入る直前の発言であることから0.5%利上げ観測を補強する可能性があり、場合によっては同会合におけるQT開始についても言及があるかもしれません。その場合には再び市場が動意づくことも考えられるためヘッドラインにも注目です。