度重なる円安に警戒
-前週サマリー-
先週末、東京市場のドル円は125.85円でスタート。主要海外市場が休場だったことで流動性が低下した地合いのなかで迎えたゴトー日だったこともあり、仲値に向けてドル円は一時126.55円まで急上昇しました。ロンドン市場では、はじめに126.68円の2002年5月以来の高値を更新、日銀が2022年度物価見通し引き上げ・実質GDP見通し引き下げ・金融緩和継続の方針だと伝わり円安材料が目立ちましたが、ドル円は126.50円近辺で膠着した動きとなりました。ニューヨーク市場でも、ドル円は一時126.30円まで調整しましたが小幅のレンジで推移、特段相場を動意づける指標もなく、主要国休場で取引参加者が少なかったことから、方向性に欠けたまま126.45円で取引を終えました。
-度重なる円安に警戒-
本日のイベントは、中国1-3月期四半期国内総生産(GDP)、米4月NAHB住宅市場指数が予定されており、豪州・欧州各国が休場となります。
本日は特段相場を動意づける重要指標はありませんが、先週に126.68円と2002年5月以来の高値に到達していること、ここ直近2日間で米国債10年利回りが2.8%台まで急激な上昇が米ドルと日本円の差に一層の拍車をかけておりドル円にとっては買い材料が前面に押し出されている展開となっています。また、度重なる円安の影響から、日本円で取引される商品先物の値段に大きな影響がでており、東京金が1グラムあたり8,000円超え、特に輸入商品でもあるプラッツドバイ原油は80,000円を超えるなど共に最高値を更新しています。こういった例から、国籍を待たず日本円を介した金融商品が軒並み上昇していることからも日本円の弱さが反映されており、本日以降も引き続き円安には一層の警戒が必要と思われます。