ドル高地合いは揺るがず、米FRB要人発言に注目
-前日サマリー-
東京市場のドル円は、前営業日NY市場での米金融引き締めを意識したドル優勢の地合いの中で123.55円でスタート。東京勢の本格参入からは更に買いが強まり124.05円まで上昇も、午後にはやや戻され方向感を欠きました。欧州市場でも大きく流れは変わらず、ドル高圧力への調整的な動きもあって、ドル円は123円台後半でのレンジ相場に終始しました。NY市場では、資源国通貨の軟調推移が目立つ中で注目のFOMC議事録が公表。直後は米10年債利回りの上昇などもあってドル買いで反応も、その後ドル円は123.46円まで日通し安値を更新、上下に動意づく展開となりました。引けにかけては底堅さを維持するも方向感は乏しく、123.78円で取引を終えました。
-ドル高地合いは揺るがず、米FRB要人発言に注目-
本日のイベントは、豪貿易収支、独鉱工業生産、メキシコ消費者物価指数、欧ECB理事会議事要旨、米新規失業保険申請件数/セントルイス連銀/アトランタ連銀/シカゴ連銀/NY連銀総裁発言が予定されています。
昨日は注目された米FOMC議事録にて、「多くの参加者が年内1回以上の0.50%の利上げが正当化される公算と指摘」、「参加者は早ければ5月FOMCでバランスシート縮小を開始すると認識」などが伝わりました。足元ではドルの材料出尽くし感も漂っていますが、一方で積極的に売り込む要因もとりわけ見当たらなくなってきています。この点から少なくとも次回の5月FOMC付近まではドル高地合いを維持、円相場の動向も踏まえるとドル円に関しては上値余地を見極める展開が改めてメインシナリオとして想定されそうです。そのような中で、本日は米FRB高官発言が複数予定されており、特に投票権を持つセントルイス連銀総裁/NY連銀総裁の発言内容に注目が集まります。近づく次回の5月FOMCに向け、0.50%(50bp)利上げの可能性やバランスシート縮小観測などへのヒントや市場の折り込み度合いを引き続き確認していきたいです。