日銀長期国債買入れ四半期予定公表に注目
-前日サマリー-
東京市場のドル円は日銀が国債買入れオペの増額を発表すると買いが先行し123.20円まで上昇しました。ただその後、年度末を迎える本邦実需勢の売りが強まり121.31円まで下落しました。欧州市場では一部でロシア、ウクライナ間の停戦協議が進む期待感があったものの、情勢に変化は見られずドル円は121円台後半で小動きしながら堅調に推移しました。NY市場では3月ADP全米雇用報告がほぼ予想通りとなったほか、連日賑わしているヘッドラインも限られたことでポジション調整の動きとなりドル円は121.81円付近で取引を終えました。
-日銀長期国債買入れ四半期予定公表に注目-
本日のイベントは、豪住宅建設許可件数、中製造業PMI、日銀長期国債買入れ四半期予定公表、米新規失業保険申請件数、米PCEデフレーター、加GDP、シカゴ購買部協会景気指数が予定されています。企業の年度末になる東京市場が例年以上に動意付いています。米国の金利先高観を背景にドル高円安が進むなか、年度末を控えた実需勢が入り仲値付近では今週大きく乱高下を繰り返しています。本日も荒れた展開が予想されるなか、日銀長期国債買入れ四半期予定が公表されます。日銀は29日から3日間にわたって「連続指値オペ」を実施し長期金利の上昇を抑え込み、金融緩和を続ける姿勢を示しているなか、今回買入れ額が増額された場合、円安圧力がさらに高まることが想定されます。一方で、ドルはロシア、ウクライナ情勢の動向に左右されそうです。現在は停戦期待を受けてユーロ買いドル売りの流れになっていますが、ロシア側が軍備を再構築しているとの情報もあり再び戦闘が激化すれば停戦期待がはく落し一気にユーロ売りドル買いの流れに反転する可能性も考えられ、引き続き動向を注視しつつ柔軟な取引を心掛けたいです。