ドル円122円突破、日銀指値オペ発表なら円売り加速か
-前日サマリー-
東京市場のドル円は121.13円でスタート、日経平均の下落から一時120.96円まで下落しましたが、日銀当局者の発言から円売り優勢の流れは継続、121.48円まで上昇しました。欧州市場では、主要国PMIが予想値と比べて強弱入り混じる結果だったものの節目の50は上回る結果、NATO、EU、G7の首脳会合を控えてドル円は121.47円から121.73円のレンジ相場で推移しました。ニューヨーク市場では、米新規失業保険申請件数が18.7万人(予想21.2万人)と約50年ぶり低水準、主要国首脳会合のヘッドラインも無難な内容だったことでドル円は122.40円まで高値更新して取引を終えました。
-ドル円122円突破、日銀指値オペ発表なら円売り加速か-
本日のイベントは、英小売売上高、独IFO景況指数、米中古住宅販売保留件数、ウィリアムズNY連銀総裁発言、ウォラーFRB理事発言、ゴトー日が予定されています。
ドル円は連日高値を更新しています。最も大きな原因としては、米国をはじめ主要国が金融引締め・金融緩和に向かう中で、日銀だけが金融緩和を継続していることで、円が売られ続けていることが考えられます。このような地合いで足元の国債市場を確認すると、日本の長期金利(10年債利回り)は昨日0.237%へ上昇(国債価格下落)しており、直近高値0.226%(2月10日)を上回っています。直近高値だった2月10日は、東京市場引け後に日銀が「指値オペ(長期金利が0.25%を上回らないように日本国債を無制限に買い支える量的緩和)」を実施するとアナウンスした日でした。指値オペが実施される予定だった日は、ロシア・ウクライナ情勢の悪化からマーケットがリスクオフムードとなり、日銀の買い支えライン0.25%まで長期金利が上昇することはありませんでした。本日の東京市場オープン前、場中、引け後のいずれかのタイミングで、日銀が再び指値オペのアナウンスを行う場合、主要国との金融政策の違いがより鮮明になった今の地合いであれば、円売りが加速する可能性があると考えられます。ドル円は連日高値更新中で利益確定の動きが大きく出てきても違和感がない地合いですが、日銀の動向次第では円売りの加速の可能性も考慮して、本日は取引に挑みたいです。