FXレポート

ドル円120円での攻防

-前日サマリー-
 東京時間のドル円は119.45円でスタート、3連休明けとなった本邦実需の買いが早朝から観測されると早々に119.50円を突破し、一気に120円を突き抜けました。欧州時間では米長期債利回りが2.35%を上回ったことを背景にドル円は2016年2月以来の121円台に乗せました。またデギントスECB副総裁が欧州のスタグフレーションに陥る可能性を否定すると市場に安心感が広まり、ユーロ円は133円を突破しました。NY時間では急上昇したドル円に断続的な売りが入ると方向感に欠ける展開となりブラード・セントルイス連銀総裁のタカ派発言にも市場の反応は限定的となりました。結局その後はもみ合い、120.87円で取引を終えました。
-ドル円120円での攻防に注目-
 本日のイベントは、英2月消費者物価指数、南ア2月消費者物価指数、英ベイリーBOE総裁の講演、米パウエルFRB議長の講演、2月新築住宅販売件数、欧消費者信頼感指数、ブラード・セントルイス連銀総の講演が予定されています。昨日ポンド円は160円を超える上昇を見せましたが、消費者物価指数から市場予想を上回るインフレ率が確認されると利上げ期待が高まり、再び上昇するかもしれません。先週の英中銀金融政策委員会(MPC)ではウクライナ情勢を警戒してタカ派姿勢を後退させましたが、消費者物価指数の結果を踏まえたベイリー総裁の発言に注目です。0.5%の利上げについての言及からドル円は大きく上昇していますが、前日のドル円は一時121円を上回った後ドル買いが一服し、冴えない展開となりました。場中でのタカ派発言に対する反応が弱かったことや日本企業の年度末決算に向けたレパトリエーション(本国への資金環流)が売り材料としてドル円の上昇を抑えるかもしれません。しかし日米の金利差が下支えとなり、パウエル議長とブラード総裁からバランスシート縮小に関する内容が確認されれば一層ドル買いが進む可能性も十分考えられます。そのため本日は買いを軸とした戦略でイベント発表後の突発的な値動きに注意しながら取引に挑みたいです。

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