ドル円高値圏の中で迎えるFOMC、インフレ見通しがカギとなるか
-前日サマリー-
東京市場のドル円は、118.20円でスタート。この日の朝方も日米の先行き金利差拡大を意識したドル買い・円売りが継続したことで、ドル円は2017年1月以来の高値となる118.30円を記録しました。そのまま、米長期金利の上昇につられてドル円は118.45円まで上値を伸ばしましたが、欧州市場入り前に「米系短期勢から売りが観測された」との指摘がある中で売りが膨らみ、一時117.85円まで急落しました。その後はもみ合いの展開が続き、ニューヨーク市場に入ると、米国株高に伴うクロス円尾上昇で、ドル円はじり高に推移。その後も底堅い展開のまま、この日のドル円は118.29円で取引を終えました。
-ドル円高値圏の中で迎えるFOMC、インフレ見通しがカギとなるか-
本日は、加消費者物価指数/卸売売上高、米小売売上高/輸入物価指数/週間原油在庫/FOMC政策金利・声明発表/FRB経済・金利見通し発表/パウエルFRB議長の記者会見、ニュージーランド第4四半期GDPが予定されています。
昨日のドル円は先週末に引き続き底堅い動きを見せました。今週の重要イベントであるFOMC(連邦公開市場委員会)を前に、米10年債利回りが上昇傾向にあることや、原油相場の下落、米株式市場の買戻し、さらにはウクライナ情勢の改善期待の高まりがドル円相場を支える材料になっていると考えられます。
ドル円が高値圏で推移している中、本日はFOMCを迎えます。昨年12月にFRBは、わずかな利上げによってインフレの抑制が可能である、との見通しを立てておりましたが、直近のウクライナ情勢の影響やエネルギー価格の高騰を受けて、この見通しがどこまで修正されるかが議論されます。市場の予想を見ると、利上げに関しては0.25%の利上げがほぼ確実視されており、合わせて今回のドット・プロットに関しては、FOMCメンバーは年内5回の利上げ予想に留めるとされています。これらの市場期待を上回る内容が伝わればドル買いが加速する可能性が高いといえます。ただ、利上げ期待の高まりはドル買いの要因になっている一方で、期待が高い程、FOMCの内容が予想を下回る結果となれば、ドル売りが加速する可能性もあります。そのため、本日はドル円ロングでのエントリーを軸としながら、下振れの可能性を考慮した柔軟な取引に臨みたいです。