全米インフレ率発表、米利上げ期待の高まりに期待
-前日サマリー-
東京市場のドル円は114.64円でスタート、FOMCとパウエルFRB議長の会見で米金融引き締めがしっかり行われることが確認されて日経平均が約800円安のリスク回避ムード、一時114.48円まで円高となる場面もありましたがドル買いの流れもあり下値は限定的でした。欧州市場では、対欧州通貨を中心にドル高が加速、ドル円は115.38円へ大幅に上昇しました。ニューヨーク市場では、米GDPが+6.9%(10-12月・前期比年率)と予想(5.5%)を大幅に上回ったことでドル円は一時115.48円まで上昇、その後は上昇一服感とNY株式市場の失速感からドル円は115.17円への反落をこなしながら115.36円で取引を終えました。
-全米インフレ率発表、米利上げ期待の高まりに期待-
本日のイベントは豪生産者物価指数、独GDP、米PCEデフレーター、米個人消費、米ミシガン大消費者信頼感指数が予定されており、特に米PCEデフレーターに注目です。
米PCEデフレーターは、FRBが政策決定の際に直接参考にする米国のインフレ率を示す経済指標で、毎月10日頃に発表される消費者物価指数(CPI)が都市部を対象としたインフレ率なのに対して、PCEデフレーターは全米を対象とした広義のインフレ率となります。市場予想では全体で+5.8%(前年同月比)と引き続き高いインフレ率が予想されています。全米で高いインフレ率の継続が確認された場合、今週のFOMCで確認された米利上げの方針について、利上げ回数が多くなるだろうとの市場予想が増えて、ドル高・株安に拍車がかかる可能性もあります。FOMCを経て米国の利上げ期待は、FOMC前日は年末までに1.0~1.25%への利上げが中央値だった一方で、昨日の中央値は1.25~1.50%まで利上げするだろうと強気方向へシフトしています。(CME Group「FedWatch」より)市場予想が変動している渦中に発表される米国の重要なインフレ率を踏まえた米利上げ予想の変化を気にしつつ、本日は取引に挑みたいです。