米長期金利は神経質な展開か
-前日サマリー-
東京市場のドル円は114.59円でスタート。朝方は小動きで推移していましたが、米10年債利回りが2020年1月以来となる1.88%台まで上昇したことを眺め、一時114.78円まで上昇しました。しかし午後になると日経平均の下げ幅が拡大したことから、リスク回避の売りが強まり114.21円まで下落。欧州市場では緩やかな戻りを見せ114.55円まで回復しましたが、NY市場に入ると、米10年債利回りが1.84%台まで低下した影響で、ドル円は114.22円まで押し戻されました。その後も弱含みで推移し114.31円で引けました。
-米長期金利は神経質な展開か-
本日のイベントは、豪失業率/新規雇用者数、トルコTCMB政策金利発表、欧ECB理事会議事要旨、米新規失業保険申請件数/フィラデルフィア連銀製造業景気指数/中古住宅販売件数/週間原油在庫が予定されています。
昨日行われたベイリーBOE総裁の発言では、BOEはインフレ圧力の長期化を懸念しており、インフレをコントロールするためであればあらゆる手段を取る、というインフレ抑制への強気な姿勢を見せました。しかし、市場ではBOEの年内4回利上げを既に織り込んでいるためか、ポンド円において反応は限定的でした。2月3日には英中銀金融政策委員会が予定されていますが、利上げ期待のポンド買いは賞味期限が切れており新たな材料が欲しいところです。
一方で今週のドル円は来週開催予定のFOMCを前に取引材料の乏しさから、米長期金利や米国株の動きに影響を受けて推移しています。一般的には米長期金利の上昇はドル円の押し上げの要因となり、反対に米国株の下落は押し下げの要因となることが多いと考えられます。そのためドル円は、米長期金利と米国株の動きに挟まれ、レンジでの推移になる可能性が高いと言えそうです。市場では米金融引き締めペース加速の思惑があるため、ドル買いの方向は継続しながらも、高値の深追いはせず、売買のタイミングを見極めたいです。