ユーロドル、上値は重たいか
-前日サマリー-
東京市場では、ニュージーランド準備銀行が市場の予想通り0.25ポイントの利上げを行いましたが、発表後は材料出尽くしからかNZドル売りが進行、NZD円は79.95円から79.25円まで下落しました。ドル円は、一時前日高値の115.15円を更新する場面を見せるものの、日経平均が下げ幅を拡大したことや米長期金利が1.62%台まで低下したことから、114.82円まで下落しました。欧州市場では米指標が多数発表され、GDPや耐久財受注は予想より悪く、新規失業保険申請は予想より良いなど、強弱入り混じる結果となりました。米長期金利が上昇基調に転じた事を支えに東京市場でつけた高値115.23円を抜け、115.47円まで上昇しました。ニューヨーク市場では、祝日を控えていたもののポジション調整等で大きく崩れることはなく、115.51円の高値をつけ、115.40円で取引を終えました。
-ユーロドル、上値は重たいか-
本日のイベントは、豪民間設備投資、ECB理事会議事録要旨公表、欧ラガルドECB総裁の発言、英ベイリーBOE総裁の発言が予定されています。
昨日公表されたFOMC議事録要旨では、インフレ懸念や早期利上げに関する記載も見られました。また、PCEデフレーターは予想通り強い数値、新規失業保険申請件数は予想より良好であり、早期利上げ期待を裏付ける結果となりました。
一方で、アメリカとは対照的に欧州では利上げ実施時期の見通しが後ずれしています。ラガルドECB総裁は、19日の発言では「インフレ率はいずれ鈍化する、ECBは政策を引き締めるべきではない」と主張しています。また、メルケル首相が新型コロナウィルス感染状況を「これまでよりもひどい状況」と感染拡大を懸念する発言もしており、ユーロドルは上値の重たい展開が続くと予想されます。また、本日は米国が休場のため、NY時間は流動性低下やスプレッドの拡大に注意しつつ取引に臨みたいです。