FRB副議長の発言に注目
-先日サマリー-
東京市場のドル円は114.15円でスタートし、東京株式寄り付き後に114.24円まで上昇しました。軟調な推移となった日経平均株価の影響で伸び悩む場面もありましたが、総じて114.20円前後で底堅く推移しました。午後になると上値が重くなり、114.04円とニューヨーク市場の終値(114.08円)と比べて4銭程度のドル安水準となりました。さらに日経平均株価が280円超の下げとなったことで売り先行となり、資源国のクロス円下落に引きずられ、一時113.88円と昨日安値の113.94円を下抜けました。ロンドン時間になるとドル円は引き続き上値の重い展開となり、17時時点では114.02円と15時時点(114.18円)と比べて16銭程度のドル安水準でした。ニューヨーク時間ではドル円が堅調な動きをしており、11月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数が39.0と予想値の24.0を大幅に上回ったことが好感され、一時114.48円と日通し高値を更新しました。しかしながら0時を回ったあたりから20銭程下落し始め、米10年債利回りがレンジ内での推移となったことから反発を抑制し、114.24円で取引を終えました。
-FRB副議長の発言に注目-
本日のイベントは、英)小売売上高、欧)ラガルドECB総裁の発言、加)小売売上高、米)ウォラーFRB理事の発言、米)クラリダFRB副議長の発言が予定されています。材料としては少々物足りない一日ではありますが、夜中に行われるウォラーFRB理事の発言とクラリダFRB副議長の発言には耳を傾けたいところです。ドル円は連日上値の重い展開が続いており、目先の目標であった115円台の到達には程遠い状況です。また米10年債利回りも1.6%を割っており、この水準がドル円の下支えとして機能するか悩ましいところです。今月25日までにバイデン大統領は新しいFRB議長を指名するとの報道があり、それを示唆するような発言が2名のFRB理事及び副議長の発言に表れるのか、そしてその発言に対する市場の反応を注視して見極めたいところです。