超重要イベント通過・今週から本格的にマーケットが織り込みに行くか注目
-先週サマリー-
先週のドル円は114.13円でスタート、週末の衆院選の結果を受けて週高値の114.44円まで上昇、火曜にRBA(豪中銀)が早期利上げに慎重な見通しを示したことに加え積みあがっていた円ショートポジションをFOMC前に決済する動きが重なりドル円は113.47円まで下落しました。水曜FOMCではテーパリング開始が決まったもののパウエルFRB議長は市場の早期利上げ期待を否定、ドル円は113.77円から114.23円の間で一進一退の展開でした。木曜のBOE(英中銀)政策金利は据え置きと利上げ予想が錯綜するなかで据え置きを決定、ポンド円は155.23円から153.12円へ急落の動きでした。金曜の米雇用統計は雇用者数+53.1万人・失業率4.6%とポジティブサプライズ。ドル円は一時114.02円まで上昇、しかし最後は米長期金利低下によるドル安の展開で、ドル円は113.37円で取引を終えました。
-超重要イベント通過・今週から本格的にマーケットが織り込みに行くか注目-
本日のイベントは、パウエルFRB議長発言が予定されています。また、本日より米国冬時間となります。
今週は、先週各国政策金利・米雇用統計などの重要イベントを通過したことによって、マーケットがその内容を本格的に織り込みに行く展開が考えられます。まずは、米FOMCでテーパリング開始が決まった一方で早期利上げに否定的な意見が確認された点ですが、市場はテーパリング開始を織り込み済みだったため予想通りの決定でドルが今後売られ続ける展開は避けられた可能性があります。次に、英BOEで政策金利利上げが今会合で見送られた点ですが、MPCメンバー投票結果を確認するとタカ派主張をしたメンバーが増えたことと、ベイリーBOE総裁が「今後数カ月で利上げが必要」と話したことから、依然として米国よりも早い利上げ開始が期待できるため、足元で大きくポンドが売られていますが、市場の利上げ期待の復活と歩みを合わせるように再びポンド高の機会を狙ってくる可能性があります。先週の各国中銀の決定を再度確認して、今後の大きな流れを予想しながら取引に挑みたいです。