円ポジション動向と日米金利差動向を確認
-先週サマリー-
週明けのドル円は113.48円でスタート、東京市場ではゴトー日だったことから東京仲値にかけて一時113.82円まで円安の動きとなりましたが勢いは続かず、東京市場終わりにかけては113.53円まで円高になりました。欧州市場では、米長期金利が1.650%から1.667%まで上昇したことを手掛かりにドル円は一時113.92円までドル高となりました。ニューヨーク市場では、オープンにかけて米長期金利が1.619%まで急低下したことからドル円は113.60円まで下落、その後は113.60円台をもみ合うレンジ相場が続き、113.70円で取引を終えました。
-円ポジション動向と日米金利差動向を確認-
本日のイベントは、米消費者信頼感指数、米新築住宅販売件数、米2年債入札、複数の米IT大手企業決算発表が予定されています。
昨日のマーケットは、米株式市場ではNYダウとS&P500が最高値を更新、WTI原油価格は一時7年ぶり高値(85.41ドル)をつけるなどの材料がありましたが、為替市場は米国の金利動向に対してより敏感に反応しました。米国金利動向を年限別に確認すると、米国でテーパリング後の利上げがあるだろうと考えられている2年後・3年後に満期を迎える米国債の利回り上昇が特に堅調で、2020年3月ぶりの水準となっています。日米金利差が開いていく局面では、大口投資家などの資金調達手段として、金利が低い円を借りてドルなどを買う(円キャリー取引)取引が活発になることが考えられます。FRBが金融緩和終了に向かう今のような局面では、円安のトレンドになっていくと考えられます。ただし、短期的には円は売られすぎの可能性があります。先週末に発表されたIMM通貨先物ポジションを見ると、2018年12月ぶりに円ポジション(ネット)がショート方向に10万枚を超えました。仮に、先週末から昨日にかけての円高局面がヘッジファンドなどの円ショートポジションの利益確定(円買い)の影響が大きいとすると、足元の円買い戻しが一巡した後再び円安が加速することも考えられます。ドル円については、このようなプレイヤーの存在感も小さくないため、値動きの重たい価格帯を確認しつつ取引に挑みたいです。