ドル円は上下にラリーか
-先週サマリー-
先週の為替市場は米テーパリングを織り込んだ円売りが一服し円が全面高の展開になりました。11月のFOMCに向けて、FRB当局者が相次いでテーパリングを既成事実化に動いたことからドル円は9月後半から短期間で114円台まで上昇しましたが、114円台後半では上値の重さから利食い売りにさらされ113円台半ばまで押し戻されました。また、原油高を背景に豪ドル安につられ円が買われる場面も見られました。円以外ではトルコリラ安にも注目が集まりました。21日トルコ中央銀行は、金融政策決定会合を開き主要政策金利を年18%から16%に引き下げました。市場予想では1%の引き下げとみられていましたが、エルドアン大統領の低金利政策を反映した結果を受けてリラは連日の続落で11.80円付近まで下押して取引を終えました。なお、懸念されていた中国恒大は9月23日の利払いの猶予期間の終了間際の10月22日に利払いを実行したことで一旦デフォルトを免れたものの、まだ未払いの利払いが継続して残っており引き続き注目されそうです。
-ドル円は上下にラリーか-
本日のイベントは独IFO企業景況感指数、メキシコ失業率が予定されています。ドル円は11月米FOMCまで動き難い展開になるとみます。テーパリングが織り込まれ円安が大きく進行しましたが、115円を前に跳ね返されたものの来年の利上げも視野に入っているため、下値も堅いとみてます。短期的に上下動を繰り返す動きになるとみられますが、直近のボラティリティの高さも手伝って利幅を取りやすい取引環境ともいえます。そのため、リスク許容度の見極めが重要になるとみられ株式市場や原油、米長期金利の動向に注目しながら取引にのぞみたいです。