日経平均と米経済指標
-前日サマリー-
東京市場は自民党総裁選の結果待ちの様相を呈し動き難い展開となり、ドル円は111.50円をもみ合いながら推移しました。15時過ぎには自民党総裁選の結果が判明し岸田新総裁が誕生したものの、為替への影響は限定的でした。欧州市場では米長期金利の低下をきっかけにドル円は111.20円まで下落したものの、売り一巡後は買いが優勢となり111.60円まで反発。NY市場に入ると、欧州中央銀行(ECB)フォーラムでパウエルFRB議長が「FRBの利上げまでには非常に遠い」「FRBは慎重に正常化過程に取り組んでいる」と利上げ先高観にブレーキをかける発言をしたものの、ドル買いは止まらず昨年7月以来となる1.1589ドルまで下落しました。また、ドル円も円安ドル高進行から心理的な節目となる112円台を付けて111.986円の高値圏で取引を終えました。
-日経平均と米経済指標-
本日のイベントは、中製造業PMI、中財新サービス業PMI、仏消費者物価指数速報値、独消費者物価指数速報値、米新規失業保険申請件数が予定されています。自民党総裁選の結果を受けた日経平均の値動き動向にまず注目したいです。ご祝儀相場から買いが先行した場合は円安が加速し、ドル円は112.00円から一段高の展開も考えられます。ただ、9月の最終営業日で月末期末のフローにも注意したいことから、強気一辺倒には傾けにくいほか、ドル円も6日続伸で一息つくことなく上昇しており、利益確定の売りにさらされやすい状況といえ買いから入る場合にはストップロスを浅めに設定して取引にのぞみたいです。経済指標では米新規失業保険申請件数に注目しています。通常は反応したりしなかったりといった位置付けの指標ですが、早期テーパリングが意識されるタイミングでの雇用指標のため、予想を大幅に上回る結果を得られれば、ドル買いに拍車が掛かりそうです。