FOMCを受けて
-前日サマリー-
東京市場では、FOMC後の流れが継続してドル買いが先行するも、本邦が祝日のためか積極的に上値を試す展開とはならず、午後に入るとドル買いは失速、ドル円は109.80円まで下落しました。欧州市場では、複数の通貨で大きな値動きを見せました。英BOEの金融政策委員会は政策金利と資産購入額の据え置きを発表しましたが、資産購入額の縮小を主張するメンバーが増えたことからポンド円は150.58円まで上昇、その後もポンド高が継続する展開となりました。トルコ中銀が発表した政策金利は、市場予想に反して18.0%へ引き下げだったことから、トルコリラ円は12.66円から12.42円まで急落しました。そのほか、「中国当局が中国恒大集団の破綻に備えるよう地方政府に指示した」と伝わると、一時的にリスク回避的な円買いの動きで、ドル円は109.95円から109.75円まで急落しました。ニューヨーク市場では、テーパリング開始を見据えて米長期金利が2か月半ぶりに1.43%台まで上昇したことからドル買いが加速、ドル高の流れのままドル円は110.32円で取引を終えました。
-FOMCを受けて-
本日のイベントは、NZ貿易収支、日消費者物価指数、独IFO景況指数、米新築住宅販売件数、パウエルFRB議長の発言、クラリダFRB副議長の発言、ボウマンFRB理事の発言、週末にはドイツの総選挙が予定されています。
昨日はNY時間に米長期金利が急伸し1.43%台にのせたことなどからドル円は続伸しました。FOMCを受けて、市場は2022年に0.25%の利上げの可能性を織り込んできたと見られます。本日もFRB議長、クラリダ副議長、ボウマン理事の発言が控えており、先日の会見に加えてテーパリングに関する発言があるのか注目です。
加えて、中国恒大集団については、中国当局がドル建て債券で目先のデフォルト回避を指示するなど、対応に動き出していることで懸念が後退しています。昨日のように「中国当局が中国広大集団の破綻に備えるよう地方政府に指示した」との報道で為替市場が動意づくこともありえるため、今後もヘッドラインには注意が必要です。