FXレポート

FOMCを見据えた重要な局面、米CPIに注目

-前日サマリー-
 週明けの東京市場は、ドル優勢の動きが目立った先週末の流れを引継ぎ、ドル円は109.80円台でスタートしました。東京前半はもみ合う場面も見られましたが底堅く推移、後半に入ってからもドル買いの流れが継続する中、日米株価指数の堅調さも追い風となって110円台に乗せる値動きとなりました。ロンドン市場でもドル買い優勢の展開は変わらず、早い段階でドル円は110.15円と日通し高値を付けましたがその後は材料不足感も否めず、110.10円前後でのもみ合いとなりました。一方で、東京市場では中国当局による規制強化への懸念から香港株が大きく下落、リスク警戒の動きが広がる場面も見られましたが、ロンドン入りから欧州株やダウ先物が反発するなどした影響により市場のリスク動向は落ち着いた格好となりました。NY市場に入るとドル買いが一服、米10年債利回りの低下に伴った円買い・ドル売りの動きが観測されると一時、ドル円は109.89円付近まで下押ししました。その後は狭いレンジの取引に終始、やや戻し110円ちょうどのところで取引を終えました。

-FOMCを見据えた重要な局面、米CPIに注目-
 本日のイベントは、豪ロウRBA総裁発言、英失業率、米消費者物価指数が予定されており、注目は米8月消費者物価指数(CPI)となります。
 9月米FOMCを来週に控えてブラックアウト期間に入っていることもあり、目立った米経済指標がなかった昨日はやや材料不足な展開となりました。ただ今週はFOMCでの年内テーパリング開始時期の見通しを巡って、8月消費者物価指数や8月小売売上高などの経済指標をにらんだ神経質な展開が予想されており、いつも以上に米CPIに注目が集まっています。事前予想では前月比+0.4%、前年比+5.3%とコア指数も含め鈍化ながら7月並みの高い数字となっています。一方で、市場においてはテーパリングの早期実施観測を強めるに至っていたコロナショックにおけるインフレがピークに達している可能性も指摘されています。足元で米国の景気回復が山を越えたとの見方が囁かれる中、実際にインフレのピークアウトが数字で示されれば早期テーパリング観測の後退に繋がる可能性も考えられるだけに、結果と市場の反応に注目したいです。

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