FXレポート

ジャクソンホールに向けて、米ヘッドラインに注目

-前日サマリー-
 先週の為替市場は、ドル買い・ドル売りといった地合いの変化が顕著に見て取れる展開となり、上下に大きな値動きを見せました。6日発表の米雇用統計の改善を受けたドル高の流れを引き継いでスタートし、ドル円は週の半ばまで底堅く続伸、11日夕方には一時110.80円まで上昇しました。今月4日安値からはV字反発の値動きを見せて6日続騰、上昇幅は2円以上といった勢いでした。ですが、11日発表の米CPIが全体の前月比で鈍化、加えて前月比コア指数が市場予測を下回る結果となったことで、市場では物価上昇率の上振れに一服感が漂いました。これにより直前までやや過熱しすぎていた早期のテーパリング期待への修正といった動きが広がり、結果として米長期金利が低下、風向きもドル安へと大きく変わりました。週の後半は節目の110円が意識されたもみ合いの展開を見せる中、金曜日のミシガン大消費者信頼感指数が予想から大幅に下振れたことで全般ドル売りが加速しました。その後は米長期金利の低下にも押されて一段安、110円を下抜けした後も買戻しの動きは乏しく、引け間際にやや戻したものの109.54円まで下値を広げました。

-ジャクソンホールに向けて、米ヘッドラインに注目-
 本日のイベントは、日)第2四半期GDP(一次速報)、中)小売売上高、鉱工業生産、米)NY連銀製造業景気指数が予定されています。
 先週は特段、指標結果を受けて相場が動意づく展開も多かったことから、米経済指標には引き続き注視したいところです。前回の7月NY連銀製造業景気指数は予測を上回る43.0と過去最高を記録、同時刻発表の新規失業保険申請件数がパンデミック以来最小となったこともありドル高の反応を見せました。今回は予測は29.0と落ち着くものとみられていますが、週末のドルの風向きを考えると仮に下振れした場合、市場がよりネガティブな反応を見せる展開も考えられそうです。
 今週はその他、パウエルFRB議長の発言やFOMC議事要旨(7月27-28日開催分)の公表も予定されています。注目される今月下旬ジャクソンホールで開かれる年次経済シンポジウムに向けて、テーパリングに関する市場の様々な見方が18日の議事要旨内容よって整理、何かしらのヒントが得られるか注目したいです。

知りたい語句を入力して、検索ボタンを押してください

トレイダーズ証券

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第123号 加入協会 日本証券業協会 金融先物取引業協会 第二種金融商品取引業協会 日本投資顧問業協会 トレイダーズ証券は、上場企業トレイダーズホールディングス(スタンダード市場上場8704)の100%子会社です。