金利動向に左右される展開か
-前日サマリー-
東京市場では日経平均が5営業日ぶりの大幅反発で880円超高となりドル円は110.534円までジリ上げの展開となりました。欧州市場では米長期金利が1.50%台まで上昇したことを受けて、ドル買い円売りが優勢となり110.72円まで上昇。NY市場ではナスダックが史上最高値を更新したことをきっかけに再びドル買いが強まると、ドル円は一時110.79円まで上昇し110.68円付近で取引を終えました。また、パウエルFRB議長の議会証言は「FRBは予防的に利上げすることはない」「FRBは利上げの引き金として実際のインフレを待つ」とハト派的な発言があったものの、為替への影響は限定的でした。
-金利動向に左右される展開か-
本日のイベントは、BOJ議事要旨公表、仏独欧英製造業PMI、仏独欧英サービス業PMI、加小売売上高、米新築住宅販売件数、米製造業PMI、米サービス業PMI、米5年債入札、米連銀総裁の発言、欧ラガルドECB総裁の発言が予定されています。PMIは全て速報値になっており、欧州圏では最初にフランスが16時15分に発表します。その後、ドイツ、EU、イギリスと続きますが、マーケットは最初のフランスの発表で欧州圏の景気動向を推し量る傾向にあるため、フランスの発表には注意したいです。一方で、米系イベントでは欧州圏と同じくPMI速報値、5年債の入札や米連銀総裁の発言と材料が豊富に揃っています。先週のFOMCを開けて出口戦略が意識されるなか、金利動向を主導にマーケットが動意付いており5年債入札の結果は注視したいです。また連銀総裁の発言も金利動向を左右しているだけにタカ派の発言には要注意です。早期利上げが意識された場合、短期的に再び米株安からのドル買いでドル円は111円台を試す展開も考えられます。