FXレポート

ドル円は浅く

-前日サマリー-
 東京市場のドル円はゴトー日の仲値に向けた買いが強まり108.863円まで上昇したものの、仲値後は売りが優勢となり108.75円付近まで押し戻されました。欧州市場では米長期金利の低下から一時108.559円まで下落しましたが、売りが一巡すると買戻しが優勢となり109円台まで反発しました。NY市場では米新築住宅販売件数や米消費者信頼感指数が予想を下回り米長期金利の低下に伴って売りが先行し108.76円付近まで軟化し取引を終えました。

-ドル円は浅く-
 本日のイベントはNZ貿易収支、RBNZ政策金利、オアRBNZ総裁の発言、米クオールズFRB副議長の発言が予定されています。昨日、FRB副議長の2人が揃って発言するなど、今週はFRBメンバーの発言が多くなっています。4月米消費者物価指数が4.2%の大台をのせたことでマーケットはインフレ懸念を示していましたが、FRBは上昇は一時的との認識を示し、副議長の2人も同様の発言をしました。クラリダFRB議長に至っては、4月消費者物価指数のデータによって、マーケットが振り回されたことが「非常に不快」とし、仮に上昇が継続するようであればFRBとして行動を起こすとしました。また、重要なこととして賃金、生産性、雇用、労働参加率のデータを見ることとしており、来週の米雇用統計への注目度が大きく高まりました。ただ、ドルの方向感を見るとやや厳しい見通しです。米雇用統計まで明確な方向感を打ち出せないため、ドル円は深追いせずに浅く取っていくイメージで取引にのぞみたいです。

 一方で、本日はニュージーランドの金融政策の発表を控えています。今回の見通しでは金利据え置きの金融政策の変更はありません。ただ、先々の金融緩和縮小の協議やマイナス金利について検討するかなどが注目されており、金融政策発表後のオアRBNZ総裁の発言に注目が集まりそうです。

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