リスク回避の円買いは続くのか
-前日サマリー-
先週金曜の東京市場では日経平均株価が350円超下落し相場の重しとなったため、ドル円は22日安値の107.82円を下抜けて107.80円まで下落しました。欧州市場では欧州圏のPMI速報値が予想を上回る良好な結果となったためユーロ買いが優勢になり、ユーロドルは1.2059ドルまで上昇しました。また、米10年債利回りが低下したためにドル売りをさらに促し1.2076ドルまで上げ幅を伸ばしました。ドル円もこの流れに沿う形で107.48円まで下落しました。NY市場では米10年債利回りが1.58%台まで上昇したと共に良好な米PMI速報値の結果を受けてドルの買い戻しが加速、ドル円は108.14円まで上昇しました。しかし米長期金利が上げ幅を縮めると下落に転じ、107.92円まで戻った後107.90円で取引を終えました。
-リスク回避の円買いは続くのか-
本日のイベントは独IFO企業景況感指数となります。先週の東京株式市場開始直後のドル円は、国内緊急事態宣言の要請などの材料を受けた日経平均株価の下落に嫌気したリスクオフの円売りが優勢になる傾向があることが4営業日連続で確認されました。23日に4都府県を対象に正式決定されたことを考慮すると、週明けの東京市場でもこのリスクオフの流れを引き継ぐ可能性が十分にあります。またテクニカル的に日足一目均衡表雲の上限(107.95円)の攻防が続いていましたが、米早期テーパリング観測の後退を意識した米長期金利の低下が増えてきているなどの急激な円買いを促す材料が増加しているので、ヘッドラインには警戒しつつ取引に臨みたいです。