FXレポート

FRB当局者の発言に注目

-前日サマリー-
 週明けの為替市場は週末にトルコのエルドアン大統領が金融引き締め政策を推し進めるアーバル中銀総裁を更迭したことを受けて、トルコリラが急落しリラ円は12.71円と大きく下窓を開いてオープンしました。ドル円もリスク回避から108.78円でオープンしましたが、その後は108.90円付近まで持ち直し堅調に推移しました。欧州市場では米長期債が一時1.66%台まで低下したことでドル売りが先行しユーロドルは1.1930ドル付近まで上昇。NY市場では中国によるウイグル地区の人権問題を巡ってEUと中国が牽制しあう報道が伝わりましたが、為替への影響は限定的でドル円は108.84円で取引を終えました。

-FRB当局者の発言に注目-
 本日のイベントはボウマンFRB理事発言、英失業率、英ベイリーBOE総裁の発言、米新築住宅販売件数、パウエルFRB議長とイエレン財務長官の公聴会証言、ブレイナードFRB理事の発言が予定されています。注目は米金融当局者の発言です。米連邦準備理事会(FRB)は新型コロナの経済対策として銀行に融資継続を促すためにSLR(補完的レバレッジ比率)の条件を緩和していましたが、今月末で終了すると発表しました。緩和措置が終了することで、市場では2000億ドル規模の米国債売りが発生し、米長期債の利回りが上昇し米企業への収益悪化から株安、債券安、ドル安のトリプル安が意識されています。ただ、終了に伴い新たな変更点を公表するとしており当局者の発言に注目が集まっています。パウエルFRB議長は今夜と明日にかけて公聴会で証言する予定になっており注目度が高まっています。そういったなか、早朝に公聴会証言の草案が発表されましたが、中身にはコロナ対策が成功したことや状況次第であらゆる方法で乗り切ることなどに留まり「補完的レバレッジ比率」については触れておらず、公聴会の議会証言は神経質な展開になります。

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