米長期金利の背景には
-前日サマリー-
先週末、金曜日に発表された米雇用統計では非農業部門雇用者数が予想の+18.2万人に対して+37.9万人、失業率も予想の6.3%に対して6.2%と非常に強いポジティブサプライズで発表されました。発表直後は大きく反応し直近マーケットの推進剤となっている米長期金利も10年債利回りで1.62%を付け、それに牽引される形でドル円も108.65円まで上昇。しかし、金利利回りの上昇が一服するとドル円は108円前半で低空飛行を続ける形となりました。
-どこを見ても金利-
今日のマーケットは完全に金利先行型となっています。元々、債券市場の市場規模や影響力は圧倒的で米長期金利は意識されていました。しかし、ここのところ乱高下が続いており1日の中でも目線がころころと移りゆきます。ただ依然として利回りもドルも上昇傾向にあり、過熱感も否めません。この利回り上昇を支える要因の一つが米大規模財政支出で、その動向次第では各アセットの買い戻しも行われ現在の高値圏から崩れることも考えられます。金利上昇を支える要因は1つではないものの、1つでも否定されればそれがきっかけで一気にトレンド反転も考えられます。良くも悪くも金利完全主導の相場なだけに金利動向には引き続き注視したいです。