ドル高が鮮明になるか
-前日サマリー-
東京市場のドル円は新規取引材料不足のなか、米長期金利の上昇をきっかけにドル買いが強まると105.02円まで上昇しました。その後の欧米市場では米株価指数が大幅に上昇したことでドル買いが加速しドル円は一時105.17円まで上値を拡げたものの、引けにかけてやや反落し105.02円付近で取引を終えました。
-ドル高が鮮明になるか-
本日のイベントは欧消費者物価指数、ADP全国雇用者数、ISM非製造業景況指数が予定されています。米経済指標はADPとISMといった雇用と景況感を示す重要な指標発表となっており、予想から大きく乖離した結果を示した場合は荒い値動きが期待できそうです。ただ、週末に米雇用統計を控えており、仮に大きく動いても短期的な一過性の動きに留まるとみてます。一方で現在のマーケットに視点を移すと、足元はバイデン大統領による景気回復策が下支えとなっており、緩やかにドル高が進む構図になっています。一時は懸念点として個人投資家の株式取引プラットフォームを提供する米ロビンフッドの株取引によって、ゲームストップ株や銀相場が急騰急落を繰り返し投資家のリスク回避姿勢が強まっていました。ただ、昨日ゲームストップ株や銀相場が大きく下落したことで収束に向かうとの見方から米主要3指数が揃って上昇しています。今後、新たなターゲットが発生しない限りは、このままリスクオフを巻き戻す展開が予想され株高と米長期金利の上昇からドル高が鮮明になる可能性もはらんでいそうです。
ドル円のテクニカル面では日足一目均衡表をみると、明確に雲を上抜け基準線も上向きで上昇トレンドとはっきりとでています。ただ、RSIを確認すると「買われすぎ」を示す70%のラインを超えているため、トレードとしては上昇局面での売りを意識するとアドバンテージが取れそうです。