続く米国国内リスク
-前日サマリー-
週明けの東京市場ではドル買いから始まり、一時103.93円と前週末高値の103.91円を上抜けました。しかし節目の104.00円手前で強いレジスタンスラインを確認すると同時に、日経平均が一時400円超下げるなど軟調な株式市場の動きを嫌気し円が買われて103.80円近辺まで戻しました。円買いとドル買いが同時進行し103円台後半で方向感がない状態のまま欧州市場を終え、キング牧師生誕記念日の米祝日であるため閑散としたNY市場に入りますが、上値の重さが引き続き継続し103.66円まで日通しの安値を更新して取引を終えました。
-米国国内リスクはどうなる-
本日は独ZEW景況感調査とイエレン次期米財務長官の指名承認公聴会が予定されています。イエレン次期米財務長官は直近の為替政策に関するインタビューの中で「米国は競争上の優位性を得るために通貨安を後押しすることはない」などのコメントを残し、長期に渡ってドル高が米国経済に悪影響を与えていると批判していたトランプ米大統領とは違い、従来の米政府のドル高歓迎姿勢に準ずるスタンスを示したのでドル買い相場になるとの予想も増えてきています。ただ昨晩、今週20日に予定している米大統領就任式のリハーサル中に近隣で火災が発生し、リハーサル自体が中止になるなど米国の分断を象徴するような国内リスクが浮き彫りとなり、素直にドル買い優勢になるとは思えない為に引き続き警戒が必要です。