ドラギECB総裁発言をはじめ、材料の多い一日
【本日のトレードポイント】
昨日のドル円は、東京時間は中国が米国産豚肉の輸入拡大を準備しているとの報道から一時107.42円まで上昇したものの、その後は上値が重く107.3円台でのもみ合いとなりました。ロンドン時間ではウクライナ疑惑を巡るトランプ米大統領の弾劾リスクへの懸念から動意薄となり、引き続き107.3円台での小動きが続くも、対ポンド主導でのドル買いや米長期債利回りの上昇を支えに強含みしました。NY時間に入ると、8月米新築住宅販売件数の予想を上回る結果に加え、トランプ米大統領が米中通商協議の早期合意の可能性を示唆したことから米株高の展開となり、ドル円もつられる形で一時107.8円台まで上昇しました。なお、日米首脳会談では両首脳が日米貿易協定締結で最終合意を確認し、共同声明に署名しました。
本日はドラギECB総裁発言や米第2四半期GDP(確報値)、メキシコ中銀政策金利発表、米連銀総裁の発言に注目が集まります。
ドラギECB総裁は23日の欧州議会で欧州の景気減速は予想以上に深刻であるとの見方を示しつつ、「必要となるならば、あらゆる政策手段を調整する必要がある」と追加緩和の実施を示唆しました。12日のECB理事会で決定された金融緩和パッケージの効果が芳しくないとみられれば、今後さらなる金融緩和の実施への思惑が強まることから、講演での総裁の発言内容に注目が集まります。
米第2四半期GDP(確報値)については、市場予想が前期比+2.0%と前回から横ばいの見通しとなっており、同水準を維持できるか注目です。市場予想を上回り米国経済が堅調と受け止められれば、米ドル買いの動きにつながる可能性もありそうです。