FOMCは無風で通過の見通し、米ISM製造業景況指数に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は149.05円でオープン。東京市場では、市場のYCC再修正についての織り込みや、月末ドル需要が支えとなり堅調な動きとなりました。日銀の金融政策発表後も、事前に報じられた内容とほぼ変わらなかったことでドル買いが強まり150.24円付近まで買い上げられました。ロンドン市場では植田日銀総裁の会見後もドル買いの流れが継続となり、外国為替平衡操作の実施状況から10月に介入が行われていなかったことが伝わると一段と円安が進み、ドル円は年初来高値を更新して150.95円付近まで上昇していました。NY市場では、米消費者信頼感指数が予想を上回ったことでドル買いの流れが継続、151.71円付近まで続伸した後、一時151.02円まで下げるも買い戻されて151.66円で取引を終えました。
-FOMCは無風で通過の見通し、米ISM製造業景況指数に注目-
本日のイベントは、NZ四半期失業率、豪住宅建設許可数、中財新製造業PMI、英製造業PMI(改定値)、米ADP雇用統計、米ISM製造業景況指数、米JOLTS求人件数、米FOMC・政策金利発表、米パウエルFRB議長記者会見などが予定されています。
昨日の日銀金融政策決定会合・政策金利発表では、概ね事前に報じられていた日経の観測報道通りという受け止めから、円売りに傾く結果となりました。10年債について、従来の運用では指値オペで金利を厳格に抑制するとされていたのが、「上限は1%を目途」と改められ、1.0%を上回ることを容認したとみられています。その後の植田総裁の記者会見では、金融緩和策がまだ続くとの市場の受け止めから円売りが加速しました。サプライズの乏しい安全運転と評価される内容であり、会見中は150.20円付近であまり動かなかったドル円も、再度円売りの流れとなりました。また、19時に公表された外国為替平衡操作の実施状況から、10月3日の150円付近からの円急伸が為替介入によるものではなかったことがわかると、介入への警戒感が薄らぎ、円売りの流れが継続する結果となりました。
そして、本日は米FOMC・政策金利発表、米パウエルFRB議長記者会見が予定されています。今回の会合は政策金利の据え置きが市場のコンセンサスとなっているため、利上げが見送られ、パウエル議長の発言が今後の利上げ見通しはデータ次第との内容に留まれば、高金利の継続期間についてのヒントが出てこない限り、大きな動意にはならないと考えられます。そうなると、本日は米ISM製造業景況指数が注目です。予想は49.0(前回49.0)となっています。先月のPMI製造業の結果が50.0と予想の49.5を上回り、4月以来の50台に乗ったことから50.0台もしくは50.0近くまで上振れる結果となればドル買いの動意となる可能性も考慮して取引に臨みたいです。