トランプ大統領 利下げを要求
-前営業日サマリー-
ドル円は、143.82円でオープン。東京市場では、トランプ政権による鉄鋼・アルミニウムへの追加関税が発動したものの、為替市場への影響は限定的で方向感に欠ける値動きが続きました。ロンドン市場では、欧州株や米株先物が堅調な推移となったことでリスク動向は落ち着きを示しました。これを受けて為替もやや円安の動きとなり、ドル円は144円台中盤に迫りました。NY市場では、米経済指標の結果が総じて弱い内容となったことでドル安が強まり、142円台まで後退。142.75円で取引を終えました。
-トランプ大統領 利下げを要求-
本日のイベントは、欧ECB政策金利、米新規失業保険申請件数、欧ラガルドECB総裁発言、米クーグラーFRB理事発言が予定されています。
5月のADP雇用統計は3万7000人と市場予想を大きく下振れ。2年ぶりの低い伸びにとどまり、労働需要の軟化が示唆されました。この発表のわずか6分後、「遅すぎるパウエルは、今こそ金利を引き下げなければならない」とトランプ大統領はパウエルFRB議長に利下げを要求。足元のドル円は再びダウンサイドへと向きを変え始めました。今後意識される価格帯は、やはり心理的節目でもある142円付近で5月末にはこのサポートで反発をみせました。ここ抜けてしまえばさらに下向きに勢いが増す可能性もあるため、相場の動向は注視しておきたいです。
本日はECB政策金利が公表されます。利下げを決める公算で、仮に今回も利下げとなれば7会合連続での利下げとなります。欧州系のヘッドラインにも警戒しておきたいです。