FXレポート

17年ぶり!ECB戦略レビュー!

【本日のトレードポイント】
 本日はECB政策金利・声明の発表、併せてラガルドECB総裁の会見が予定されています。コンセンサスでは政策金利・フォワードガイダンスの変更はなく現状維持。景気やインフレに対する見通しもほぼ変化なしとされています。QE(量的金融緩和政策)に関しても、昨年末から景気の下振れリスクは軽減しており、更なる深堀りは検討対象とはならないと考えられます。声明内容に関しても、基本的にはハト派のスタンスを維持すると思われ、変わり映えしない内容となりそうです。
 ただ、今回ラガルド総裁はECBの政策戦略レビューを発表する見通しです。これはECB中銀の政策内容を再検証するものです。内容は、インフレ目標の再設定や市場とのコミュニケーションツールの確立、気候変動を踏まえた金融政策内容など多岐にわたる模様です。現段階で詳細は明らかになっていませんが、主要トピックスの概略については発表される可能性が高いです。同レビューは政策の検証に留まらず目標の再設定に踏み込む可能性もあります。特にインフレ目標の再設定やマイナス金利のコストメリット検証などの結果次第ではユーロが大きく反応する可能性もあり要注意です。
 新たに香港で感染者が確認された新型コロナウイルスは、拡大の一途を辿っています。昨日のレポートにもあるように、感染拡大を示唆するヘッドラインには強いリスクオフで反応し、新興国通貨売りの円やドル買いなどが考えられます。ただ、感染範囲が限定的ともなれば材料としては短期間で消化され相場への影響も限定的となりそうです。予測が困難な事象なだけに突発的なヘッドラインには引き続き警戒を怠らない様にしたいです。

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