FXレポート

FRB人事を巡るヘッドラインとPCEデフレーターに注目

-前営業日サマリー-
 ドル円は145.20円でオープン。東京市場では、トランプ米大統領による次期FRB議長の早期指名検討が報じられるとドル売りで反応しました。ロンドン市場では、ドルの売り地合いを引き継ぎ、一時143.75円まで下押しました。複数の経済指標が終盤に発表されましたが、明確な方向性は欠いたまま、144.42円で取引を終えました。

-FRB人事を巡るヘッドラインとPCEデフレーターに注目-
 本日のイベントは、東京都区部消費者物価指数、ウィリアムズ連銀総裁発言、米PCEデフレーター、米クックFRB理事発言などが予定されています。
 パウエルFRB議長は、24日の下院および25日の上院での議会証言において、利下げを急ぐ必要はないとの認識を改めて示し、引き続き追加利下げに対して慎重な姿勢を示しました。そうした状況下で、トランプ米大統領が次期FRB議長の早期指名を検討しているとWSJ紙が報じたことを受けて、ドル売りが進む展開となりました。パウエル議長の任期は来年5月まで約11か月残っていますが、トランプ大統領は以前から、金融当局が政策金利の据え置きを継続し、自身の利下げ要請に応じないことに不満を示していました。ベッセント財務長官、元FRB理事のケビン・ウォーシュ氏、国家経済会議(NEC)ケビン・ハセット委員長、現FRB理事のウォラー氏などが次期FRB議長の候補として報じられる中、トランプ大統領は候補者を3〜4人に絞り込んでいるとされ、現職のパウエル議長については「彼は近く退任する。幸いなことに」と述べています。今後も次期議長の早期指名や有力候補に関するヘッドラインが市場を動かす可能性があることは留意しておきたいです。
 本日はPCEデフレーターに注目が集まります。市場予想は、総合が前年比+2.3%(前回+2.1%)、コアが+2.6%(前回+2.5%)となっており、関税の影響を踏まえても小幅な上昇に留まると見込まれています。予想通り、あるいは予想を下回る結果となった場合には、追加利下げ期待が高まり、市場の反応が強まる展開にも留意しておきたいです。

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