中東情勢に振り回される為替市場
-前営業日サマリー-
ドル円は145.07円でオープン。東京市場では、米国が数日以内にイランに対して攻撃する可能性があるとの報道を受けてリスク回避のドル買いと円買いが交錯。ロンドン市場では円売りが優勢となり、ドル円は145円台後半まで上昇しました。NY市場では序盤こそ146円台を目指す動きがあったものの、上値の重たさも意識されてその後は売り戻し。145.43円で取引を終えました。
-中東情勢に振り回される為替市場-
本日のイベントは、日全国消費者物価指数、日BOJ議事要旨公表、英小売売上高、日植田日銀総裁発言、加小売売上高が予定されています。
イランとイスラエルの軍事衝突が激化し、米国の軍事介入可能性が意識される中、足元の為替相場では有事のドル買いが先行。ドル円も145円台の節目を回復してじわじわとアップサイドへ動きだしています。そんな中で昨日はレビット米ホワイトハウス報道官が「トランプ米大統領はイラン攻撃について2週間以内に決定する」「トランプ氏はイランとの外交が依然として選択肢であると信じている」と述べ、一定の猶予があることを示唆しました。中東情勢をめぐる警戒が後退し、有事のドル買いもやや巻き戻しの動きがみられました。今後においても中東情勢次第で相場が動意づく展開が想定されるため、その点考慮したうえで情報を追っていく必要がありそうです。
本日は本邦にて全国消費者物価指数が控え、午後には植田日銀総裁の発言も予定されています。円主導での相場展開となるかもしれないため、日本時間のヘッドラインには注目しておきたいです。