JOLTS求人件数に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は154.79円でオープン。東京市場では、トランプ米政権の関税強化を背景にドル買いが優勢となり155.89円まで上昇したものの、午後には一転して155.28円まで下落。ロンドン市場に入ると欧州株価が軟調な動きを背景としたリスク回避の円買いが優勢となるなか、米10年債利回りが低下に転じたことも後押しされ、154.29円まで下値を広げました。NY市場に入るとメキシコのシェインバウム大統領の「関税は1カ月先送り」「トランプ米大統領と良い会話、一定の合意に至る」などの発言が伝わり反発。そのまま、154.74円で取引を終えました。
-JOLTS求人件数に注目-
本日のイベントは、米ムサレム:セントルイス連銀総裁発言、米JOLTS求人件数、米アルファベットの決算が予定されています。
昨日米供給管理協会が発表した1月ISM製造業景況指数は、市場予想49.6に対して50.9と市場予想を上回り、需要が回復し製造業者が生産を加速させていることが示唆されました。一方で今回の調査は、トランプ大統領がカナダとメキシコへ25%の関税を賦課すると発表する前に実施されたものであり、関税発動後はサプライチェーンが混乱する可能性があります。そんな中で本日はJOLTS求人件数の結果が予定されています。前回の結果は809.8万件でしたが、今回は800.0万件へ軟化する予想となっています。仮に市場予想より悪化した内容を示した場合には、ドル売りに反応することも考えられるため注目しておく必要があります。引き続き、トランプ大統領の関税絡みのヘッドラインによる突発的な値動きに注意して取引に臨みたいです。