FXレポート

日銀 早期マイナス金利解除の可能性

-前営業日サマリー-
 ドル円は149.34円でオープン。東京市場では日経平均株価が一時3%を超えて上昇したことで、リスク選好の円売りからドル円は先週金曜日以来となる149.58円まで上昇。ただ、夜に控える米CPIを前に比較的落ち着いた値動きとなりました。ロンドン市場でも円売りの流れを引継ぎ、149.69円と高値を伸ばしたが、米長期金利の一服からその後は149円台半ばまで下押しました。NY市場では米CPIが想定を上回る強さを見せたことからドル買いが強まり、150円台を突破。150.79円で取引を終えました。

-日銀 早期マイナス金利解除の可能性-
 本日のイベントは、英消費者物価指数、米シカゴ連銀総裁、英ベイリーBOE総裁発言、米週間原油在庫が予定されており、中国は春節から引き続き休場となっています。
 先週2/8日に行われた奈良県の講演にて内田副総裁はマイナス金利政策については、賃金と物価のデータを点検したうえで「修正を検討していく」と発言した一方で、解除後の政策金利については「どんどん利上げをしていくようなパスは考えにくく、緩和的な金融環境を維持していくことになる」と述べました。市場では後者の発言が円安を促す格好となり、結果としてドル高・円安を加速させる要因となりました。ただ、一つの仮説として発言によって、緩和状況を強調することで逆説的に市場に安心感を与え、マイナス金利解除の準備を進めている可能性もあるのかもしれません。その場合、解除の時期は3月になることもありそうです。ただ、マイナス金利を解除したとしても緩和継続のスタンスを崩さなければ円の弱さは続きます。政策正常化に踏み込んだあとでも日銀は昨年YCC再修正の時のように市場の利上げ・利下げ見通しのコントロールをしていく必要がありそうです。

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