FXレポート

米長短金利逆転 40年ぶりの大きさ 景気後退にサイレン

-前日サマリー-
 ドル円は140.30円でオープン。先週木曜日にブラード・セントルイス連銀総裁からターミナルレート(利上げ終着点)は最低でも5.00-5.25%になるとの発言があり、市場における4.75-5.00%水準の見方が牽制されたこともあって、週明けのドル円も140円の水準を堅く守りながら買戻し優勢の地合いとなりました。ロンドン市場では、中国で新型コロナの感染が拡大していることを受け、リスク回避のドル買いを誘いました。141円台に乗せてからは勢いが加速し、21時過ぎには11月11日ぶりに一時142円の大台を回復。NY市場では序盤勢いが失速し、141.31円まで下落するも、米金利が低下幅を縮めると再度上昇し142円を突破。その後は底堅く推移し、142.10円で取引を終えました。

-米長短金利逆転 40年ぶりの大きさ 景気後退にサイレン-
 本日のイベントは、NZ貿易収支、トルコ消費者信頼感指数、豪ロウRBA総裁発言、カナダ小売売上高、米7年債入札/連銀総裁発言(メスター・クリーブランド連銀総裁、ジョージ・カンザスシティ連銀総裁、ブラード・セントルイス連銀総裁)が予定されています。
 景気後退のシグナルとされる2年債利回りが、10年債利回りを上回る【逆イールド】が40年ぶりの水準となったことを受け、足元では米債券市場での景気後退に対する警戒感が高まっています。米セントルイス連銀総裁の発言では、米長期金利の指標の10年債から2年債の利回りを引いた差は18日に【-0.69%】となったことが確認されました。この水準は1982年2月以来およそ40年ぶりの大きさであり、実際に2000年以降で逆イールドが発生した3回のタイミングではその後に、ITバブルの崩壊、リーマンショック、コロナショックと市場が大きく混乱する出来事が起きています。1960年からさかのぼると計9回で、うち7回がリセッション局面に陥っています。
 11月頭に開かれたFOMCではFRBのパウエル議長がターミナルレートが想定より高くなる可能性を示唆し、先週末にはFRBメンバーからタカ派的な発言が見られましたが、これら積極的な姿勢も逆イールドを加速させていると考えられます。また、その後11月11日に発表された米CPIからインフレピークアウト感が拡大したことで米株価は急騰しましたが、同時にインフレの鎮静化を遅らせる懸念にも繋がるため、FRBは引き続き難しい局面といえます。
本日はFOMCメンバーである米連銀総裁の発言が複数予定されており、発言によってはドル円も大きな値動きになると想定されます。【逆イールド】水準が大きくなった以上は、先週ほどタカ派になりにくい可能性も考慮しておきたいです。米債券市場は景気後退のシナリオを織りこみ、悲観的な見方を映し出してます。ドル円も依然ロングポジションが多く、下落の燃料は残っているため、140円を割れるような動きがあれば、下値をさらに深掘る可能性があります。市場の動向により注視しなければならない重要な局面が続いています。

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