米利上げ幅を探る展開 ドル円の下値は限定的か
-前営業日サマリー-
先週末のドル円は140.18円でオープンすると、8時過ぎには24年ぶりとなる高値140.26円を付けました。その後は時間外の米長期金利を支えに140円近辺で推移しました。米雇用統計では、失業率が予想に反して悪化したことでドル円は139.94円へ下落、しかし直後に140.80円まで買い戻される値動きの荒い展開となりました。NY市場ではドル買いが優勢となる局面もありましたが、徐々に動意が乏しくなり最終的にドル円は140.21円で取引を終えました。
-米利上げ幅を探る展開 ドル円の下値は限定的か-
本日のイベントは中国サービス業PMI、欧州小売売上高、OPECプラスが予定されており、米国市場はレイバー・デーのため休場となっております。
先週末に発表された米雇用統計は、失業率が約半年ぶりに悪化した一方で、非農業部門雇用者数がほぼ予想通りの力強い結果だったことが確認されました。そのため今月のFOMCにおいても大幅な利上げが実施されるという従来のシナリオに変化はないことからドル円の下値は限定的となりそうです。利上げ幅については意見が分かれていることから、市場では0.75%の利上げを完全には織り込んでいません。そのため今後0.75%の利上げ観測が高まれば、ドル円はさらに一段高となる可能性があります。今週はISM非製造業景況指数などの重要イベントや、9月FOMCのブラックアウト期間前(FOMC開催2週間前からのFRB高官らが公での発言を控える期間)最後のパウエルFRB議長発言も予定されており、そこから利上げ観測に変化が起きれば相場は動意づくことが考えられます。
本日は、米国は休場のため全体的に方向感に欠ける展開となりそうです。また流動性の低下によって突発的な値動きが生じやすいため注意して取引に挑みたいです。