FXレポート

ドル円は2年半ぶりの高値圏、FOMCに向け準備着々か

-前週サマリー-
 先週の為替市場は110.95円でドル円はスタートし、序盤から中国恒大集団関連や米債務上限問題などへの懸念に伴うリスク警戒の動きに左右される展開でした。欧米株相場がふるわず、リスクオンの流れが強まった場面ではドル円は110.82円まで下落しましたが、その後は株価の持ち直しや米10年債利回りが節目の1.50%超えの上昇となると111円台に乗せての推移となりました。週の中盤は原油・天然ガス他エネルギー価格の下落などが材料視され、ドル円は111.50円付近のレンジ相場となるも、週後半にかけて再び上値を試す展開を見せました。金曜日には注目イベントの9月米雇用統計発表前から節目の112円に迫る値動きに、その雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を大幅に下回るとドル売り先行もドル円は一時的な下げに止まりました。その後、米10年債利回りが1.60%を超える高水準となったことでドル買い・円売りが加速、ドル円は上値を伸ばし続けそのまま112.24円で引け、およそ2年半ぶりの高値更新となりました。

-ドル円は2年半ぶりの高値圏、FOMCに向け準備着々か-
 本日のイベントは、ノルウェー消費者物価指数、トルコ失業率が予定されており、米国やカナダが祝日休場となっています。
 先週のメインイベントである米雇用統計は、先述の通り非農業部門雇用者数が予想の50.0万人増を大幅に下回る19.4万人増という結果でした。これを受けて直後こそドル売りで反応したものの、失業率が4.8%と予想より良好な内容が示されたことで売り一巡後は買い戻しに転じました。高水準の米10年債利回りも大きな支えに、終わってみればドル円はおよそ2年半ぶりの高値更新、足元ではドル高・円安が進行しました。また、市場では雇用統計の結果から11月のテーパリングの開始といった見通しに変化はない見方が広がったことから、11月FOMCに向けて今週以降もドル優勢の地合いが想定されます。週明けの調整的な動きには警戒しつつも、ドル円が更に上値を試す展開となるか、引き続きドル相場から目が離せません。

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