利下げ確率優勢 データ不足のFOMC
-前営業日サマリー‐
ドル円は156.34円でオープン。東京市場では、ウクライナ政府要人より、和平枠組みに絡むポジティブな発言が伝わり、為替はややユーロ高・ドル安へ。ロンドン市場では、先週末の米株式市場の反発を受けて、週明けのアジアや欧州株も買い優勢に推移。リスクオンの流れからクロス円とともに円安の動きが広がりました。NY市場でもロンドン時間の流れを引き継いでドル高・円安へ推移。ドル円は一時157円を回復したものの、同ラインでは上値が重く、その後は売り戻されて156.89円で取引を終えました。
-利下げ確率優勢 データ不足のFOMC-
本日のイベントは、米生産者物価指数、米小売売上高、米消費者信頼感指数が控えており、公開が延期されていた米指標の発表が続きます。
FRB内で意見の隔たりが鮮明になってきています。12月のFOMCではインフレ警戒派が強く、政策金利の維持が見込まれていたものの、足元では、ボードメンバーからの利下げ支持発言が相次いでいます。ウォラーFRB理事は「懸念しているのは労働市場であり、利下げを支持」と発言し、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は近いうちに再び利下げを行う余地があるとの見方を表明。CMEグループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」によると、12月9−10日のFOMCで0.25%の利下げを予想する確率は前週末の71.0%から76.9%に上昇。為替相場では政府・日銀の介入警戒感も残ることからドル円の上値の重たさが意識されています。そんな中で、本日は延期されていた米指標の生産者物価指数と小売売上高が予定されています。政府機関の閉鎖でデータ不足が懸念されているため、指標一つ一つに重みが増します。中身の数字を丁寧に確認してFedの確率がどう変化していくのか、結果に注目しておきたいです。