FXレポート

ドル円は神経質な相場展開

-前営業日サマリー‐
 ドル円は、157.44円でオープン。東京市場では、円安の進行を受けて朝の閣議後の定例会見で片山財務相は「為替介入は選択肢として考えられる。介入は対応策の一つとして含まれる」とこれまでに比べてやや厳しい円安牽制を実施したことで、調整の動きが優勢。ロンドン市場でも東京時間に引き続きの流れで軟調な推移が続くと、ドル円は156円中盤へと下押しました。NY市場でもドル売り・円買いが先行。ただ、一部通信社が「トランプ政権が中国にエヌビディアのH200チップを売却する案を検討している」との報道が流れると、エヌビディア株の上昇とともにダウ平均・ナスダック総合ともに日通し高値を更新。ドル円も小幅に強含む展開となり、156.44円で取引を終えました。

-ドル円は神経質な相場展開-
 本日のイベントは、独IFO企業景況感指数、欧ラガルドECB総裁発言が予定されており、日本は休場となります。
 先週は高市政権による財政拡張政策を期待した円売りが先行したものの、週末に関しては政府・日銀による介入警戒感から上値が重く円高に傾きました。足元の経済環境は高市首相がプライマリーバランスの単年度黒字化を取り下げ、財源問題を先送りにして積極的な財政政策を推し進める環境を着実に整備しています。日銀の12月利上げ観測も後退しており、海外勢を中心とした円先安観を見越した円売り・ドル買いが強まる展開は想定しておきたいです。ただ、行き過ぎた円安には政府・日銀による介入警戒感によって上値が抑えられることとなりそうです。先週末の片山財務大臣の発言を踏まえると介入に関するトーンは一段階上がっており、警戒感は強まっています。円高・円安の材料が交錯しながら神経質な相場展開となりそうです。

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