FXレポート

高市総理「責任ある積極財政」と片山財務相「円安警戒」

-前営業日サマリー‐
 ドル円は154.22円でオープン。東京市場では、片山財務相の「為替動向について、足元で一方的で急激な動きがみられる」との発言を受け、153.33円付近まで下値を広げました。また、日経平均株価が910円超の安値引けとなったほか、時間外の米株価指数先物が軟調に推移したことで終始リスクオフの円買い・ドル売りとなりました。続くロンドン市場では、リーブス英財務相が演説を行い、演説前にFT紙が「英財務相は増税を準備」と報じたこともあり、緊縮財政への警戒感からポンドは急落。全体としては東京時間の流れそのまま円高優勢となりました。NY市場では、10月10日の高値153.27円がサポートとして意識され、売りは一服。やや反発し、153.66円で取引を終えました。


-高市総理「責任ある積極財政」と片山財務相「円安警戒」-
 本日のイベントは、日銀議事要旨公表(9月18日・19日開催分)、米ADP雇用統計、米ISM非製造業景況指数が予定されています。
 昨日、高市総理は衆院本会議で「賃上げを伴う持続的・安定的な物価上昇は道半ば」とし、日銀には2%目標へ“適切な運営”を期待、政府は「責任ある積極財政」で供給強化と表明しました。また、片山財務相が「一方的・急激な為替変動」への警戒を改めて示したことにより、ドル円は155円付近から153円台半ばへ下落しました。一部では財政リスク再評価と日銀の近い将来の利上げ観測後退から、155円接近でも実弾介入の可能性は当面低いとの声も聞かれています。
本日は、米政府閉鎖が続く中、民間企業の経済指標として米)ADP雇用統計(予想+2.5万人/前回:-3.2万人)と米)ISM非製造業景況指数(予想50.8/前回:50)が控えています。どちらも前月よりやや改善する予想となっていますが、ネガティブサプライズとなった場合は、大きくドル売り方向に動く可能性を考慮したいので結果発表時は警戒を怠らないようにおきたいです。

知りたい語句を入力して、検索ボタンを押してください

トレイダーズ証券

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第123号 加入協会 日本証券業協会 金融先物取引業協会 第二種金融商品取引業協会 日本投資顧問業協会 トレイダーズ証券は、上場企業トレイダーズホールディングス(スタンダード市場上場8704)の100%子会社です。