FXレポート

米小売売上高に注目

-前営業日サマリー-
 ドル円は158.00円でオープン。東京市場では、植田日銀総裁が「来週の会合で利上げなど行うか判断」などの見解を示したことで、日銀の早期利上げ期待が高まり円買いが活発化。じりじりと下値を切り下げ、157.17円付近まで下押しました。ロンドン市場では、欧州勢が売りで参入し一時156.74円付近まで下落しました。米長期金利が低下したこともあり、戻りの鈍い展開となりました。NY市場では、米CPIコア指数が市場予想を下回ると一時155.94円付近まで下落。その後、戻りは限定的となり156.49円で取引を終えました。

-米小売売上高に注目-
 本日のイベントは、豪雇用統計、英GDP、欧ECB理事会議事要旨、米小売売上高、米新規失業保険申請件数、米フィラデルフィア連銀製造業景気指数が予定されています。
 昨日の米CPIは総合+0.3%・+コア0.2%(前月比)、総合+2.9%・コア+3.3%(前年同月比)の予想に対し、総合+0.4%・+コア0.2%(前月比)、総合+2.9%・コア+3.2%(前年同月比)となりました。コア指数(前年同月比)が市場予想を下回ったことを受け、インフレ懸念が一旦後退したとの見方が強まり、ドル売り圧力が広がる展開となりました。そして本日は、豪雇用統計からスタートして各国で景気関連指標の発表が控える材料十分な1日、とりわけ米小売売上高に注目が集まります。足元ではトランプ次期大統領の関税政策や堅調な雇用統計で、インフレ指標が上振れる場合はインフレ懸念が加速し、利下げがさらに遠のく恐れがあります。現時点の市場コンセンサスは、小売売上高(前月比)+0.5%・除自動車(前月比)+0.5%と前回からの鈍化が見込まれています。本発表は12月の年末商戦が反映されるため、個人消費の強さが継続しているのか確認するための重要な指標であり、利下げ見通しへの影響からドル円が上下どちらの方向に動きが偏るのか注意しながら取引に臨みたいです。

知りたい語句を入力して、検索ボタンを押してください

トレイダーズ証券

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第123号 加入協会 日本証券業協会 金融先物取引業協会 第二種金融商品取引業協会 日本投資顧問業協会 トレイダーズ証券は、上場企業トレイダーズホールディングス(スタンダード市場上場8704)の100%子会社です。