米CPI発表に注目、インフレ動向を見極める
-前営業日サマリー-
ドル円は151.16円でオープン。東京市場では、ドル円が151円を割り込む場面もありましたが、日経平均株価の200円強の上昇や、中国主要株価指数の堅調な動きからリスク選好的な円売りが入り151円台を回復しました。尚、豪RBA政策金利は4.35%に据え置かれました。ロンドン市場では、米10年債利回りが4.24%まで上昇したことが米ドルを下支えし、ドル買いが優勢となる展開。ドル円は22時過ぎに日中高値の151.83円まで上昇しました。NY市場では、11月全米独立起業連盟(NFIB)中小企業楽観指数が2021年来で最高となると、米ドルが全面的に強含む展開となり、ドル円は11月下旬以来の152円台を記録し、最終的に151.95円で取引を終えました。
- 米CPI発表に注目、インフレ動向を見極める -
本日のイベントは、米消費者物価指数(CPI)、加BOC政策金利&声明発表、加マックレムBOC総裁の記者会見が予定されています。
米インフレ率はここ数ヶ月で3%台から2%台後半へと低下傾向を示していましたが、FRBの目標水準である2%を依然として上回っています。 過去の動向を見ると、FRBは今年に入り利下げを実施しつつも、雇用市場の堅調さや消費活動の底堅さが需要を支えています。一方で、ISM非製造業景気指数の低下や住宅市場の減速など、成長鈍化の兆候も一部で確認されています。
今回のCPIが予想を上回れば、FRBが慎重な政策運営を続ける中で、さらなるインフレ圧力を警戒する動きが出る可能性があります。一方、予想を下回れば、利下げ期待が高まり、リスク資産にプラスの影響を与えるでしょう。声明文や関連発言も含め、本日の結果が市場に与える影響は大きいと考えられます。CPIの動向を通じ、インフレがどの程度落ち着きつつあるのかを見極めながら取引に臨みたいです。