FXレポート

日本の経済データ発表に注目

ー前営業日サマリー
 ドル円は148.76円でオープン。東京市場では、日経平均株価が一時900円超の上げ幅となる場面がみられるも、為替は先週末に売られた円の買戻し優勢、ドル円やクロス円は軟調に推移しました。 ロンドン市場では、米10年債利回りの上昇に伴い一時ドル買い加速も流れは続かず、148円を割り込むなど引き続き上値の重たい展開となりました。NY市場では、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁から 「米国経済は全体的に回復力がある」などの発言が伝わりましたが、市場の影響は限定的で148円を挟んだ小幅なレンジ相場に終始し、148.16円で取引を終えました。

ー日本の経済データ発表に注目ー
 本日のイベントは、本邦勤労統計調査・経常収支及び貿易収支、豪RBA議事録公表、FOMCメンバー複数名の発言が予定されています。日本の労働市場の動向を表す勤労統計調査は、賃金上昇圧力や消費活動に影響を与えるため、今後の景気動向を見極めるための鍵となります。とりわけ現在は、インフレ圧力の高まりや日銀が金融緩和の調整を進める中で、実質賃金データの重要性はこれまで以上とみてデータを注視したいです。また、経常収支・貿易収支も同日発表されます。経常収支は日本の対外経済関係の健全性を測る指標であり、貿易収支の赤字が続く中、結果次第ではさらなる円安圧力がかかる可能性も考慮しておきたいです。このほか、今週は米国のFOMC議事録公表や消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(PPI)など重要指標の発表が控えています。世界各国で金融政策に動きが出てきている中で、特にFRB(米連邦準備制度理事会)の追加利下げや見通しを左右しうる各種データの発表には引き続き目を光らせたいです。

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