ダウンサイドリスクに注意
-前営業日サマリー-
ドル円は、142.36円でオープン。東京市場では、中川日銀審議委員が「日銀の経済・物価の見通しが実現していけば緩和度合いを調整する」というスタンスを改めて示したことから円買いが先行、140円台後半まで円高が進みました。ロンドン市場では、米CPIが予想を上回る結果となったことが好感され、一時142.5円付近まで上昇しました。NY市場では、141円台前半まで弱含む場面もありましたが、引けにかけてジリジリと上昇。1日の下げ幅を戻し切り142.37円で取引を終えました。
-ダウンサイドリスクに注意-
本日のイベントは、田村審議委員発言、ECB政策金利、米生産者物価指数(PPI)、米新規失業保険申請件数、欧ラガルドECB総裁発言が予定されています。
昨日は中川日銀審議委員の追加利上げに肯定的とも取れる発言により円高に振れる場面がありました。田村日銀審議委員も同様のスタンスを示した場合、再度円買いが先行する可能性があるため、注意が必要と言えるでしょう。ロンドン市場で発表を控える米PPIと米新規失業保険申請件数の結果からもドル円が動意づく展開が考えられます。来週に控えた9月FOMCでは0.25%の利下げが実施されるという見立てがメインシナリオとなっていますが、米経済の失速を示すような指標結果が発表されれば、再度0.50%利下げの懸念が高まり、ダウンサイドへの動きが加速する展開も考えられます。
足元のドル円は8月安値である141円台後半を推移しており、140円割れが目前となっています。本日は材料が豊富な一日となるため、指標や発言の内容を注視し取引に臨んでいきたいです。