ドル売り圧力は一服か
-前営業日サマリー-
ドル円は、146.73円でオープン。東京市場では、7月日銀金融政策決定会合における主な意見で政策金利を1%まで引き上げる余地があることが示唆され、一時145円台前半まで下落。午後には146円台まで回復する場面もありましたが、上値は重く146円を挟んだ軟調な推移となりました。ロンドン市場では、米新規失業保険申請件数に大幅な改善が見られたことからドル買いが加速し、147円台まで上昇しました。その後のNY市場では147円台をレンジで推移する展開となり、147.23円で取引を終えました。
-ドル売り圧力は一服か-
本日のイベントはカナダ雇用統計が予定されています。また、先日ウクライナ軍がロシアに対し2022年以降で最大規模の越境攻撃を仕掛けるなど、地政学的な緊張が再燃しており、経済指標以外でも突発的な材料からリスクオフに転じる可能性には注意が必要かと思われます。
足元のドル円は147円台まで回復しており、前日の米新規失業保険申請件数が改善の兆しを見せたことによって、米労働市場への過度に悲観的な見通しは減退し、ドル売り圧力の一服に繋がる公算が大きいと考えられます。テクニカル面からも、7月以降レジスタンスとなってきた5日移動平均線がサポートに転じる格好となっており、7月から続いたドル円の下落トレンドは一旦底を打った可能性があります。材料難な相場であるため、小さな材料に過剰に反応するような展開にも注意しながら取引に臨みたいです。