米耐久財受注に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は159.63円でオープン。東京市場では、序盤からジリジリと上昇するも、節目160円を前では伸び悩みました。しかし、ロンドン市場では160円を突破、その後はドル買い・円売りが勢いづき、前回介入水準である160.20円を上回りました。NY市場では、神田財務官による口先介入を受け一時的に円高に振れる場面はあるも、底堅さを保って推移した後、160.80円で取引を終えました。
-米耐久財受注に注目-
本日のイベントは、ベイリーBOE総裁の発言、トルコ中銀政策金利発表、米新規失業保険申請件数、米GDP(確報値)、米耐久財受注(速報値)が予定されています。
米経済指標はここ最近弱い結果が続いており、米耐久財受注(速報値)も前月比が0.7%から-0.1%、輸送用機器除く前月比は0.4%から0.1%にそれぞれ減少する予想となっています。この予想値も下回る弱い結果となると米経済失速への懸念からドル高トレンドに冷や水を浴びせる展開となる可能性が考えられる一方、予想値を大きく上回る場合はドル買い圧力が一層増加する可能性も考慮しておきたいです。
また足元のドル円は、年初来高値を更新し160円台後半を推移しているものの、MACDを確認すると高値を更新しておらずダイバージェンスが発生しており、高値警戒感から上昇力が弱まっている可能性が考えられます。このようなテクニカル面や160円という心理的な節目を超えていったことから高値警戒感が一層高まることが予想されます。前日の「為替介入の具体的な水準は考えていない」という神田財務官の発言も考慮しつつ、リスク管理の観点からも実弾介入の可能性は念頭に置きながら取引に臨みたいです。