欧米各国PMIに注目 ドル円高値圏でのドル買い動意に注意
-前営業日サマリー-
ドル円は、158.00円でオープン。東京市場では、ゴトー日の仲値でややドル買いが優勢になるも勢いはつかず、158.10円を挟んだ0.2円幅でのレンジで推移しました。ロンドン市場では、序盤にドルフランのドル高基調に連れて158.46円まで上昇しました。その後に発表された米経済指標が予想より弱い結果となり158.23円まで弱含んだものの、直に指標発表前の158.40円台まで戻しました。NY市場では、米長期金利上昇を受けて堅調に推移、2時頃と3時頃に158.91円付近まで上値を伸ばした後、158.70円まで押し戻されるも、上昇に転じて158.91円を突破し、158.89円で取引を終えました。
-欧米各国PMIに注目 ドル円高値圏でのドル買いの動意に注意-
本日のイベントは、本邦全国消費者物価指数(CPI)、英小売売上高、加小売売上高、米中古住宅販売件数、仏独欧英米PMI(速報値)が予定されています。
本日は多数の経済イベントが予定されていますが、欧米各国のPMIには特に注目したいです。それぞれの予想値は以下の通りとなっています。
仏PMI:製造業46.9(前回結果46.4)、非製造業50.0(49.3)
独PMI:製造業46.4(45.4)、非製造業54.4(54.2)
欧PMI:製造業47.9(47.3)、非製造業53.5(53.2)
英PMI:製造業51.3(51.2)、非製造業53.0(52.9)
米PMI:製造業51.0(51.3)、非製造業53.4(54.8)
欧州各国は製造業・非製造業共に前回結果を上回る予想、米は共に前回結果を下回る予想となっています。仏PMIや独PMIが予想値からの大きな下振れを見せず、欧PMI非製造業が景況感の改善継続を示し、製造業も改善を示せば、一時的なユーロの買戻し材料となる可能性を考慮しておきたいです。特に製造業で1年以上振りとなる48.0や節目の50.0付近まで上振れるかは注目です。一方、米PMIは製造業・非製造業共に前回結果を下振れる予想となっていますが、仮に予想値や前回結果を上回ってドル買いの材料となった場合には、昨晩時点でドル円が徐々に上昇して159.0円に迫っていることから、ドル円の上値追いのケースも想定しておきたいです。5月2日実弾介入時の157円台を上回っての高値圏での推移が続いており、高値圏でのドル買いの動意には特に注意しながら、本日も取引に臨みたいです。